宮沢賢治「オッペルと象」

最後のオチが何回読んでもわからん。最後の一文。突如降って湧いたように現れたみたいな一文。それまでの文章そのものは読みやすく難しいものじゃないけん、その分、意味分からなさが衝撃的やった。「おや、君、川へはいっちゃいけないったら。」!??

気になっていろいろ調べたっちゃけど、まぁ人それぞれいろんな解釈(推測?)をしてらっしゃるもんで。言われてみりゃそういう考え方もできるなという感じっちゃけど、ようそんな色々考えつくなーと思ってしまった。そこで想像を膨らませて深層を読む力が読解力って事なんでしょうか。奥深いなー。


どうやらこの人の作品というのは、特異なものとされているらしい(他がわからないので、自分では比較できません)。まぁ多くが未完成のままっていうことを考えると普通じゃないな。一冊(15篇)読んで個人的に感じたのは、「注文の多い料理店」なんかがわかりやすいと思うけど、なんか、怖い。人間の悪どいところを、やんわりというか、じわじわと描写してくるところなんかが。無邪気な子供が一言で世の中の矛盾とか闇の部分の核心をついた時のような感覚。手法は違えど、笑うせえるすまんを見ているときの嫌な感覚とか。


解説っていうか、学者やらが宮沢賢治について研究したものなんかも読んでみたいと思った。ので近々読む。

読書おもろいなーこりゃ。